<リスニング・ポジションの変更>
長年変わることのなかったリスニング・ポジションを今回初めて385mmセットバックしてみました。これには6畳+6畳の中間位置左右にあった90cm幅の壁を今回撤去することが出来たことで、本来の12畳としての容積が確保できたことによります。それと以前のリスニングポジションではこの壁の存在により、後ろに下がることが出来なかったという理由があります。そのことから左右に広がる音像定位を求める聴き方を諦めていましたが、今回の撤去を機に一般的なステレオ音像を求めてみることにしました。
しかも左側スピーカーは元々は床の間だった空間が半分なことから、三角形のオートグラフにとっては2辺の背面の内の片方は壁を背負うことのない設置方法となっていました。逆の右側は2辺とも壁を背負っていますので、左右のスピーカーから放たれる空気振動の内直接音はほぼ同じでも、背面や両サイドにあるホーン開口部から放たれる空気振動の量に大きな差が発生してしまいます。30年ほど以前にマルチアンプ化した時にも左右のレベル差を考慮した設定で開始しましたが、あまりにも複雑な設定を各レコードごとに変えることを止め、リスニングポジションの両脇にある壁とスピーカーの背面の違いから極力影響の少ない音像定位を求めるものに変えました。当面はCDとレーザーディスクに関しては設定値を確定することが出来ましたので、「オーディオ道」丸50年の節目として気持ちも新たに楽しみたいと思います。